セクシャル・ハラスメント

傾向

セクハラの被害者は女性のみというイメージも、最近では大きく変化しています。肉体への直接的な接触以外にも言動や態度で性を表現し、相手を不快にさせる行為も現代ではセクハラのひとつとされます。恋人の有無をしつこく聞くもそうですが、宴会の場などで男性職員に裸踊りを強要する事、慰安旅行の旅先などで女性に浴衣を着る事や酒の酌を強要する事も相手が不快に思えばセクハラと位置づけられます。今やセクハラ被害者は女性のみならず男性も対象となり、現場は職場から学校まで多岐にわたります。また、異性間のみならず同性間において相手を性的不快にさせた場合もセクハラになります。
特徴
セクハラには、大きく分けて2つのタイプがあります。まず、一般的な「性的嫌がらせ」である「環境型セクハラ」。異性の肉体に直接触れる行為以外にも、ヌードポスターなど性的不快感を与えるものを公共の場に表示する、容姿や身体について言及する、女性らしさ(男性らしさ)を強要するなどもこれに当てはまります。

もうひとつは「対価型セクハラ」といい、立場や階級を利用し、職場の昇進、学業の単位、取引先との売買契約などを提供する対価として、下位の者に性行為や愛人契約を要求する事です。就職活動の時期に企業側の人間が内定をエサに学生に性的交渉を迫る行為もこれに該当します。

また、これとは別に「二次被害」というものもあり、これはセクハラが職場で行われた場合はその会社(学校含む)自体の責任も問われるというものです。また、セクハラの現場でそれを止めずに黙認したり、煽ったりした場合、その人物も処罰の対象となります。

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現状

セクハラの相談件数は年々上昇傾向にありますが、依然として被害者は女性が圧倒的多数を占めています。マスコミなどで取り扱われる機会が増えた事により、より相談のしやすい環境が出来たようにも見えますが、やはり性的屈辱を味わったショックにより未だ相談できずにいる女性が多数いる事が現状です。また、男性の場合は「職場にいづらくなる」という強迫観念からなかなか相談に踏み出せないようです。しかし、現状を改善しないままでは何も解決になりません。「つらい時には我慢する」のは、日本人の悪い癖です。セクハラ訴訟を起こした事を理由に被害者を解雇する事は法律で禁じられていますが、もしそれが心配であれば、まずは内容証明郵便で本人と会社に直接止めるよう伝える事からはじめましょう。もしそれでも状況が改善されないようであれば、弁護士に相談してみましょう。

 

 

数字で見るセクハラ訴訟

セクハラ訴訟の認容率(訴訟率)は9割以上と言われ、一般民事訴訟認容率の8割と比較するとだいぶ高い事がわかります。一審判決までの期間は半年から2年とその内容の複雑性によりまちまちです。また、肝心の損害賠償もそのセクハラの内容や精神的、肉体的、生活面に与えたダメージの大きさにより数万円から1000万円と大きく開きます。セクハラ訴訟が頻繁に行われるアメリカと比較し、日本におけるセクハラ訴訟の損害賠償金はまだまだ低額ですが、それでも50万から100万前後の金額が最も多いようです。訴訟を視野に入れるのであれば、弁護士に相談し、金額と期間の目安を出してもらうのがいいでしょう。

 

また、注意しなければならない事は、セクハラは被害者が性的不快を感じたその時とされるので、人によってセクハラと感じる基準が違います。中にはセクハラとは認められないものも存在しますので、その確認の上でも専門の弁護士に相談する事がよりスムーズでしょう。

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